患者様はどのような基準でインプラント医師を選べば良いのか? 現実問題として、名医を探すのは至難の業です。
目安となるポイントを挙げたいと思います。
●歯科医師向けのインプラント研修コースの講師をしている → メーカーや組織が講師の選定をするので無能な歯科医は選定されない
●大学で臨床と教育に携わっている → 大学が最良ではないが、システムとしては標準化されている
●研修組織を主催している → 有能かつ人間性が優れていなければ歯科医師やメーカーが集まらない
●インプラントに関わる学会で発表している → 様々な大学人、研究会、業者の前で発表する事になるので、一定以上のレベルが要求される
●研究会、研修組織、大学、歯科医師会等で講演している →歯科医師が人選するので名医の可能性が高い
●書籍(自費出版を除く)や論文を執筆している →良い内容の書籍や論文を書くには高いレベルが必要。しかし日本人は印刷された活字を信用する習性があるので、売名、宣伝、集客の為に自費出版している場合も多く注意が必要。歯科業界で一般的ではない出版社は自費出版の可能性が高い
●公益社団法人格の日本口腔インプラント学会または日本顎顔面インプラント学会の専門医を取得している →これらの専門医は学会によって一定以上のレベルを保証されており、取得のハードルは非常に高い
●適正な費用 →世界標準の適正金額は30-50万円/1本(移植術や審美的治療が必要な特殊症例を除く)であり、極端に安い場合は何かしら問題がある。1本7-15万円で治療をしている医院もあると聞くが、そのような医院は欠損あたりの埋入本数が異常に多く、通常2本で可能な症例なら4本入れるというようにトータルの金額は変わらない事が多い。また薄利多売で二流品のインプラント体を使っている。
日本人の平均余命を考えると、治療終了後には長期間に渡るメンテナンスが必要であるが、メーカーや医院が撤退してアフターケアが受けられなくなる可能性がある。 したがって、インプラント治療を受ける際には使用メーカーの確認をする事が重要です。